サファイア

まずはサファイア愛ちゃん。今回のミューは愛ちゃんのためにあった。愛ちゃんがいなければ成立しなかった。愛ちゃんがここまでのレベルに達しなかったらこの大成功どころか、成功すらなかった。

まず歌。元々歌がうまいメンバーとして認知しているにも関わらず、初日、その認知レベルを予想以上に超える歌に嬉しいサプライズ!
声量、声の太さ感、通りの良さ、そして伸び、全てこの舞台向きだと公演当初から体感。今まで、歌うまいしかわいいのになぜか長打が出ないような印象だったけど(失礼)、「そうか!愛ちゃんはこれだよ!これが一番ピッタリハマるんだ!」と手を叩いてしまうくらい、「見つけた」感を持った。


そして見映えと演技。見映え的には舞台では身長が無いと動きを大きく見せるには不利なこともよくわかったが、王子も姫も囚人も衣装があっていてどれもかわいいけど役づくりもできてた。亜麻色の髪の乙女よりサファイアの方が明らかにカワイイのは見なかったことにしますw
自分は王子とブーケ作る時のドレス、この二つが好みかな。

演技も初日から素晴らしかった。スカウトされる場面がどんどん土井たか子化してきたとこ(笑)だけが唯一ふざけられるところだけど、そこ以外はまさに真剣勝負の演技を求められ、それに完全に応えていた。ひとつひとつの演技に意図と意思があることが伝わるし、女性の時のかわいさと男性の時の凛々しさを演じわけもできてるし、何よりも役への感情移入が予想以上にできていて、特に最後の「でも、もう言えました・・・」では涙が自然にあふれる熱演、それにぐいぐい引き込まれ、見ているこっちも自然に涙が・・・この文を書いててあの情景を思い浮かべても涙が・・・
また、相手であるフランツとの剣技とダンスの熟練度が変わるのに合わせて柔軟な対応をしてたのも特筆すべき点のひとつ。


まさにこのミューは愛ちゃんの天職だったでしょ!今回のミューという空気・場所にメンバー中一番ハマっていたのでは。もちろん好きだったり歌うまいだけではここまでピッタリハマらないだろう。5ヶ月の練習期間、くじけそうになったとも聞く。それはもうもの凄い気合での練習だったことだろう。ヅカにあこがれ、身長が足りず、結果的に受けたのは娘。オーディション。そして戦場をかけめぐり一陣の…いや、回ってきた憧れの晴れ舞台。そしてその舞台でなんと主役。その重圧を全て力にして我々にこんな素晴らしい世界を見せてくれた。
あるミューバカさんがさんざんこれを強調して言っていたけどホントにその通り。初日、千秋楽で大階段降りてきた時は(大階段の上に現れる時はどうしてもその前に出る人ばかり見てるタイミングなので・・・スマソ)、マジで感慨深いものがありました。

それでも初日公演の愛ちゃんを見て直感的に感じたのは、まだこの期間中にさらに伸びるだろうということ。自分で自分に「これ以上どこが伸びると思ってんだ??」と思わないでもなかったが、結局は直感の方が当たっていた。最初から完成品を見せてくれたにもかかわらず、回を追うごとに良くなってた。
でも千秋楽の挨拶では普段の話がまとまらない愛ちゃんに戻るとか、さすがおもしろすぎw

このミューでのあまりの充足感と達成感に、秋に向けて急にヌケガラになっちゃったり、卒業考えるようになっちゃわないことを祈りますw
このミューを1回でも見た人は叫ぶ資格があります、「愛ちゃんが好きだーーーっ!」っと。